この記事は 2026年9月13日(令和8年) に内容を見直しました。記載は更新時点の税法等に基づいています(免責事項)。
個人事業の開業には、会社設立のような登記手続きは不要です。
税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を提出すれば手続きは完了しますが、提出期限は令和8年度税制改正により、開業した年分の所得税の確定申告期限まで(多くの場合、翌年3月15日まで)に見直されています。
あわせて青色申告の承認申請書も提出しておくことをお勧めします。
開業届の提出期限が変わりました
個人事業の開業・廃業等届出書は、これまで「事業を開始した日から1か月以内」に提出することとされていました。しかし、令和8年度税制改正(所得税法等の一部を改正する法律〔令和八年法律第十二号〕)により所得税法229条が改正され、令和8年4月1日以後は「その事実があった日の属する年分の所得税に係る確定申告期限まで」に提出すればよいことになりました(e-Gov法令検索 所得税法第229条)。
都道府県税事務所への事業開始等申告書もあわせて提出します。
期限に余裕ができたとはいえ、開業届は屋号での銀行口座開設や各種手続きで求められることも多いため、実務上は開業後なるべく早めに提出しておくことをお勧めします。また、青色申告の承認申請書など他の届出書には、開業届とは別の提出期限が設けられているものもあるため、開業届の期限だけを基準に手続き全体を先送りしないよう注意が必要です。
青色申告の承認申請書もあわせて
青色申告の承認申請書の提出期限は、原則としてその年の3月15日までですが、1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、業務を開始した日から2か月以内です(所得税法144条、国税庁タックスアンサーNo.2070 青色申告制度)。1月1日〜1月15日に開業した場合は、原則どおりその年の3月15日までとなります。
青色申告には、最大65万円の青色申告特別控除(複式簿記で記帳し、電子申告〔e-Tax〕を行うか、一定の要件を満たす電子帳簿保存を行うことが要件)、赤字の3年間繰越し、青色事業専従者給与など、各種の特典があります(国税庁タックスアンサーNo.2072 青色申告特別控除)。
従業員を雇う場合の届出
従業員を雇う場合は、給与支払事務所等の開設届出書(開設から1か月以内、所得税法230条)や、労働保険(労災保険・雇用保険)の手続きも必要です。給与の支給人員が常時10人未満であれば、源泉所得税の納付を年2回にまとめられる納期の特例の申請もできます。
届出書はそれぞれ期限内に提出する必要がある点は、会社を設立する場合と共通です。設立後すぐに必要な手続きの全体像は、関連記事「会社設立後すぐに必要な手続きはありますか?」もご参照ください。
