この記事は 2026年9月13日(令和8年) に内容を見直しました。記載は更新時点の税法等に基づいています(免責事項)。
健康保険から支給される傷病手当金・出産手当金、雇用保険から支給される育児休業給付金・介護休業給付金は、いずれも法律上非課税とされる所得です。所得税・住民税は一切課されず、受け取ったこと自体について確定申告をする必要はありません。
傷病手当金・出産手当金が非課税とされる根拠
傷病手当金・出産手当金は、いずれも健康保険法に基づき、病気やけがで働けない期間、または出産のために会社を休んだ期間の生活保障として支給される給付です。国税庁の質疑応答事例では、健康保険の保険給付として受け取る出産手当金について、所得税法上非課税とされる旨が示されています。詳しくは国税庁 質疑応答事例「出産のために欠勤した場合に給付される出産手当金」をご確認ください。
傷病手当金も出産手当金と同じ健康保険法上の給付であり、同様の取り扱いになります。
育児休業給付金・介護休業給付金も非課税
育児休業給付金は雇用保険法第61条の7の規定に基づいて支給され、同法第12条の規定により非課税所得とされています。介護休業給付金についても同様の取り扱いです。国家公務員共済組合法・地方公務員等共済組合法に基づいて支給される育児休業手当金も、これらと同じく非課税所得にあたります。国税庁のNo.1400 給与所得のQ&Aでも、これらの手当・給付金には所得税が課されないことが整理されています。
確定申告は必要か
非課税所得は所得税法上「収入」そのものに算入しないため、傷病手当金・出産手当金・育児休業給付金・介護休業給付金を受け取ったことだけを理由に確定申告をする必要はありません。一般的には、年の途中で退職して年末調整を受けていない給与がある場合や、医療費控除・寄附金控除など他の理由で確定申告をする場合でも、これらの非課税の手当・給付金の額を収入金額や所得金額に含める必要はありません。
ただし、副業の所得や他の収入との組み合わせによって取り扱いが変わることもあるため、判断に迷う場合は個別にご相談ください。
医療費控除の計算では対象外
医療費控除の計算では、支払った医療費の額から「保険金などで補塡される金額」を差し引く必要があります。
傷病手当金は治療費そのものを補塡する給付ではなく、休業中の生活保障を目的とした所得補償の性格を持つ給付のため、この「保険金などで補塡される金額」には含めません。出産手当金についても同様に、医療費控除の計算上は医療費から差し引く必要がない点に注意が必要です(出産育児一時金など出産費用そのものを補塡する給付とは扱いが異なります)。
まとめ
傷病手当金・出産手当金・育児休業給付金・介護休業給付金は、いずれも制度趣旨として休業中の生活保障を目的とする給付であり、税負担を求めない非課税所得として整理されています。受け取った金額を確定申告書に記載する必要はなく、医療費控除の計算でも差し引き不要です。
一般的な取り扱いは以上のとおりですが、他の所得と合わせて確定申告が必要になるケースもあるため、ご自身の状況に応じて個別にご相談いただくことをおすすめします。
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