この記事は 2026年9月13日(令和8年) に内容を見直しました。記載は更新時点の税法等に基づいています(免責事項)。
書面添付制度(税理士法33条の2)を利用した申告では、税務署が実地の税務調査に入る前に、まず税理士に意見を述べる機会(意見聴取・税理士法35条)が与えられます。福井会計事務所は自計化を前提にこの制度に対応しており、事前の意見聴取で疑問点が解消すれば、調査そのものが省略されることもあります。
書面添付制度とは(税理士法33条の2)
書面添付制度とは、税理士が申告書を作成するにあたり、どのような資料を確認し、どのような計算・整理・相談を行ったかを記載した書面(添付書面)を、申告書と一緒に税務署へ提出できる制度です。税理士法33条の2に定められており、国税庁「税理士制度のQ&A」でも制度の内容が説明されています(国税庁「税理士制度のQ&A」4 書面添付・意見聴取制度)。
申告書を作成した税理士自身が、根拠となった事実関係や判断のプロセスをあらかじめ書面で示すことになるため、税務署にとっては申告内容の信頼性を判断しやすい材料になります。
意見聴取制度とは(税理士法35条)
書面添付がされている申告について税務署が実地調査を行おうとする場合、税務署は事前通知を行う前に、その書面を作成した税理士に対して意見を述べる機会を与えなければならないと税理士法35条が定めています。これが意見聴取制度です。
この事前の意見聴取の場で税務署の疑問点が解消すれば、結果として実地の税務調査そのものが行われないケースもあります。
一般的には、書面添付は「調査に入られにくくなる」効果があるとされています。ただし、書面添付をしたからといって税務調査が絶対に入らないというわけではなく、意見聴取の結果によっては通常どおり調査に移行することもあります。
福井会計事務所の対応
福井会計事務所では、自計化(会社や個人事業主ご自身が会計ソフトを使って日々の記帳を行うこと)を前提に、この書面添付制度に対応しています。日々の取引を適時に記帳していただくことで、申告書作成の過程で確認した内容や計算根拠を、添付書面として具体的に記載できるようになります。
これにより、万一税務調査の対象となった場合でも、申告内容の根拠がすでに書面として整理されているため、円滑に対応することができます。
書面添付制度のメリット
経営者の方にとって、税務調査は日々の取引をもれなく記帳し適正な申告を行っていれば恐れる必要のないものですが、実際に調査となれば最短でも丸一日、長ければ二、三日は社長ご自身の時間も拘束されます。書面添付制度には、次のようなメリットがあります。
- 事前の意見聴取で疑問点が解消すれば、実地調査そのものを回避できる可能性がある
- 税理士が申告内容の根拠を書面で明示するため、申告に対する責任の所在が明確になる
- 万一調査が行われる場合も、事前に整理された資料があるため準備がスムーズになる
一般的には、記帳の精度や自計化の体制が整っているほど、添付書面に具体的な内容を記載しやすくなります。書面添付制度の利用にあたっては、個別の状況によって対応できる範囲が異なりますので、詳しくはご相談ください。
