この記事は 2026年9月13日(令和8年) に内容を見直しました。記載は更新時点の税法等に基づいています(免責事項)。
現行の会社法では、会社は①株式会社、②合同会社、③合名会社、④合資会社の4種類に限られます(以前認められていた有限会社は、法律の改正により現在は新規設立できません)。出資者の責任範囲や設立費用に違いがありますが、株式会社が最も一般的です。
会社法が定める4つの会社形態
会社法2条1号は「会社 株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社をいう」と定めており、日本の法律上「会社」と呼べるのはこの4種類だけです(e-Gov法令検索 会社法第2条)。株式会社・合同会社は出資者(株主・社員)全員が出資額を限度に責任を負う「有限責任」、合名会社は出資者全員が無限責任を負い、合資会社は無限責任の出資者と有限責任の出資者が混在する形態です(会社法576条)。
出資者の責任と設立費用の違い
| 会社形態 | 出資者の責任 | 定款認証 | 設立時の登録免許税の目安 |
|---|---|---|---|
| 株式会社 | 有限責任(株主) | 必要 | 15万円〜(資本金の0.7%と比較して大きい方) |
| 合同会社 | 有限責任(社員全員) | 不要 | 6万円〜 |
| 合名会社 | 無限責任(社員全員) | 必要 | 6万円〜 |
| 合資会社 | 無限責任・有限責任が混在 | 必要 | 6万円〜 |
登録免許税の金額と、合同会社は定款認証が不要である点は、法務省が公表する設立手続の案内で確認できます(法務省 株式会社の設立手続、法務省 合同会社の設立手続)。設立費用の詳しい内訳は、関連記事「会社設立にはいくらくらいかかりますか?」で解説しています。
合名会社・合資会社は無限責任を負う社員がいるため、近年新規設立される例は多くありません。
有限会社はもう作れない
以前は「有限会社」という形態もありましたが、平成18年(2006年)の会社法施行にあわせて有限会社法が廃止され、現在は新規に有限会社を設立することはできません。会社法施行前から存続する有限会社は「特例有限会社」として、商号に有限会社の名称を残したまま存続することが認められています。
ただし特例有限会社は、商号を「株式会社」に変更する(いわゆる組織変更)ことはできても、新たに有限会社を名乗る会社を作ることはできない点に注意が必要です。
税務上の取り扱いは会社形態で変わらない
株式会社・合同会社・合名会社・合資会社のいずれを選んでも、法人税の税率や申告のルール自体は基本的に共通です。会社形態による差は、主に出資者の責任範囲・機関設計の自由度・対外的な信用力・設立費用に表れます。
実務上はどれを選べばよいか
取引先や金融機関に対する信用力、資金調達のしやすさなどから、株式会社が最も一般的に選ばれています。
一方、設立費用を抑えたい場合や、出資者間の取り決めを定款で柔軟に決めたい場合には、合同会社を選ぶ事業者も近年増えています。
どちらが適しているかは事業内容・将来の展望によって変わりますので、迷われた場合は設立前にご相談ください。
